【人間というもの】~司馬遼太郎 著~について考えた。
司馬遼太郎さんの小説にはじめて出会ったのは
二十歳の頃だったと思います。
同僚が”竜馬がゆく”を読んでいたことが切っ掛けでした。
同僚が、その本を貸してくれて
読み始めてから、坂本龍馬に魅了されました。
そして、その本だけではなく
歴史小説に興味を持ったのも
司馬遼太郎さんが、その始まりでした。
小説化したものであることは、多くの皆さんがご存じのところではありますが
”竜馬がゆく”を読むまでは
歴史の授業で知る歴史上の人物の偉業とは異なるものを感じました。
”坂本龍馬”が今まで生きてきた日本はおかしいと感じ、近代日本をつくるイメージをいろんな人と関わりながら、影響しあって、試行錯誤しながら、見たい未来のために行動したことが今の日本の姿に繋がっているこということを。
現在、私たちが人生観を持ち、そのビジョンへ向かって歩むこととは別次元の行動だったと思います。
”竜馬がゆく”を読んで、高揚感を覚えたのも憧れからだと思いますが、私たちの可能性について考えたとき、思い描いた人生を歩むのは自分自身の思いと、自分自身の思いを一分の疑いもしないことなのだと教えてくれました。
そして、司馬遼太郎さんの本に興味を持ち、歴史にも興味が生まれ、ほかの歴史小説にもはまってしまいました。
司馬遼太郎さんの書は、史実に基づき、読みやすく、情景が目に浮かびます。
そのため、読み物としてはたくさん読んでいたのですが、全て登場するキャラクターの言葉で解釈していたものが、実は司馬遼太郎さんの観念の現れであることを
この度読んだ、”人間というもの” から気づかされました。
登場する人物たちは、今を生きていない人物です、司馬さんの紡ぎだす言葉が
その登場人物の言葉となるわけですから、そこに司馬さんの観念が反映さています。
そんな、観点で人物の語る言葉を集めた”人間というもの”
この本には、司馬さんの哲学や人間観、人生観等
今自分が興味を持ち、考え求めている自己の成長と世の中への貢献、関わる人たちへの感謝と償いについての大きなヒントがたくさんちりばめられていて
読んでいて、とてもワクワクしました。
考え方に変化が生まれれば、また次に読んだとき刺激を与えてくれる
司馬さんの小説の登場人物たち、過去の人たちなのに
魅力を発信し続けています。
司馬さんの作品を改めて読み返し、歴史上の人物と共に司馬さんを感じながら自分自身の成長していきます。